企業を支える管理職のモチベーションを高めよう
管理職にとっての「内発的働きがい」と「職業観」とは?
前回ワークモチベーションを高めるためには内発的働きがいが必要だということまでご紹介しました。
おさらいしますと、これは「報酬が得られるから」また「罰せられるのが嫌だから」という外的な要因ではなく「仕事そのものが好きだから」また「働くことが楽しいから」といった内的な要因によって主体的また自発的に業務に取り組むことを指します。
管理職が内発的働きがいを高めるには?
では、そもそも人はどうして「仕事が好きだ」また「働くことが楽しい」と感じるのでしょうか。
一つとして、米国の心理学者エドワード・L・デシはこれを「自己決定理論」としてまとめたものがあります。それによると人には以下の三つの基本的な欲求があります。
自己決定理論の三要素 | 日々意識できる点 |
---|---|
自律性 (自分で自分の行動を律することができているという感覚) | ・仕事のやり方を少し工夫する ・小さな目標を立てる |
有能感 (自分が有能で役に立つ存在である、また何かを達成しているという感覚) | ・働く意義について考える ・小さな目標を立てて達成に取り組む |
関係性 (自分が他者と精神的につながっているという感覚) | ・互いに支援する |
それでもし今自分の内発的働きがいが低いと感じているなら、日々働く中でこれらの要素を意識してみることができます。自分の感じ方をスイッチのようにオンオフすることはできません。
一歩一歩取り組みましょう。
管理職が自分の職業観を知ると良いのはどうして?
ワークモチベーションや内発的働きがいを高める上で役立つ別の概念として「職業観」があります。これには多くの要素が含まれますが、その中で特に大切なのは「世の中に貢献したい」とか「何か新しいものを生み出したい」といった、人が働く際に重要であると考える要因です。
もし自分が働くにあたって大切にしていることが実際に日々働く中で実現できていると思えれば「仕事が楽しい」また「働くことが楽しい」と感じて、内発的働きがい、ひいてはワークモチベーションが高まっていきます。
しかし、この職業観は人によって異なります。それで自分の職業観について分かっていれば、「仕事が楽しい」また「働くことが楽しい」と感じるポイントも変わるので、そこにフォーカスを合わせて取り組むことができます。
A-More「管理職人材評価診断」では、現時点でのワークモチベーションに加えて、内発的働きがいと外発的働きがいの比較、また職業観についても診断します。これからもいきいきと精力的に働く上で役立つヒントを得ることができます。
次回予告
次回は倫理観についてご紹介します。