企業を支える管理職のモチベーションを高めよう
管理職にとっての「人間関係構築特性」とは?
「人間関係構築特性」とは「他者との信頼関係やつながりを構築するにあたっての取り組み方」を指します。
管理職であれば仕事をするにあたって社内でも社外でも多くの他者と接します。その他者と親しい人間関係を構築できればその後の仕事がスムーズに進みます。
管理職にとって人間関係構築が簡単でないのはどうして?
そうは言っても現代において実際に他者と親しい人間関係を構築するのは簡単ではありません。その一つの理由として今はダイバーシティ(多様化)が強調されています。
その結果民族・年齢・性別・能力・価値観などさまざまな面で違いを持った他者に接する機会が増えています。また別の理由として現代インターネットやSNSが広く普及した結果として対面でのコミュニケーションが減少しています。他者との違いが大きく親しい人間関係を構築する上で壁がある,また親しい人間関係を構築したいと思ってもその機会がなかなかないということになります。
管理職が人間関係を構築しようとする時に以上の状況はそのまま当てはまります。日本の会社でこれまで当たり前のように行われてきた「飲みニケーション(お酒を飲みながら会社の上司や同僚とコミュニケーションをとること)」はすでに過去のものとなりつつあります。
管理職にとって人間関係を構築するためのステップとは?
まずは人間関係を構築しようという意欲を持つことは大切です。もし「他人に一生懸命話してもどうせ分かってもらえない」とか「他人のことはどうせ自分には分からない」と考えていたとすると,他者との人間関係を構築しようという気にはなかなかならないですし,うまくいかないことがあるとすぐに諦めてしまいます。これまでの家庭や職場で人間関係がうまくいかなかったというような経験があると意欲を持ちにくいかもしれません。また自分の中に隠れた偏見や先入観があるかもしれません。
でもそういう時は気持ちを切り替えましょう。「人間は社会的動物だ」というアリストテレスの有名な言葉があります。細かい哲学的な意味には触れませんが,人間は一人では生きられず他者との関わりを必要とするというのは永遠不変の真理です。そこに立ち戻りましょう。
次に人間関係を構築するための行動を起こします。もし行動を起こしたもののうまくいかなかった場合はどうしたらよいでしょうか。例えば行動を起こしたものの相手との違いを目の当たりにして戸惑ってしまうことがあります。そういう時は相手をよく知るようにすること,相手の良い点に注目すること,違いを受け入れることはできなくても少なくとも認めること,などに取り組めます。まずは一歩一歩できるところから取り組みましょう。
次回予告
次回は攻撃性についてご紹介します。